春から初夏にかけて流行する感染症の一つに「溶連菌感染症」があります。

子供が(まれに大人も)ひどく喉を痛がるときは、もしかすると溶連菌に感染しているのかもしれません。

溶連菌感染症とはいったいどんな病気なのでしょうか。

追記:6月28日に亡くなった西武・森慎二投手コーチの死因が、溶連菌感染症による敗血症であることが明らかになりました。毒性の強い溶連菌が血液中に入り込むことによって全身状態が急速に悪化したものと考えられます。お悔やみ申し上げます。

溶連菌感染症とは

溶連菌とは

溶連菌
溶連菌電子顕微鏡写真

溶連菌とは、「A群溶血性連鎖球菌」の略です。

菌を顕微鏡で見た時に連鎖しているように見えることから、「連鎖球菌」という名前がつけられています。

溶連菌感染症とは

溶連菌感染症とは、A群溶血性連鎖球菌に感染して咽頭炎を起こしている状態のことをいいます。

また溶連菌は肺炎や化膿性関節炎、髄膜炎などを引き起こすこともあります。

溶連菌感染症は主に学童期の小児に多い感染症ですが、3歳以下の子供や成人が発症することもあります。

感染しやすい時期は冬と、春から初夏にかけてです。

ヒトからヒトへと感染するので、家庭や学校で感染することが多い感染症です。

溶連菌感染症の症状

 

高熱がでたイメージ

溶連菌感染症を発症すると、発熱(高熱)と喉の痛み、全身のだるさを発症します。

更には舌に赤いぶつぶつが出ることもあり、これは「イチゴ舌」と呼ばれる溶連菌感染症の特徴の一つです。

溶連菌感染症の治療

発熱した女性

溶連菌感染症は細菌感染なので、抗生物質が投与されます。

症状が収まったように見えても、溶連菌は腎炎やリウマチ熱などの合併症を引き起こすことがあるため、処方された薬は飲みきるようにしましょう。

溶連菌感染のときは学校や仕事は行ける?

溶連菌感染症の場合、インフルエンザのように出席停止が義務付けされているわけではありません。

しかし学校保健安全法では手足口病などと同じ「第3種」に定められています。

「第3種」は「病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで」は登校や出勤を控えるように定められた疾患です。

溶連菌感染症の場合、たとえ症状がなくても医療機関受診当日と翌日は登校・出勤を控える必要があります。

溶連菌感染症の合併症とは?

溶連菌感染症の後、リウマチ熱急性糸球体腎炎を発症することがあります。

溶連菌そのものが合併症を引き起こすわけではなく、体内で作られた免疫学的物質が悪さを起こすことによって起きる疾患です。

溶連菌感染の後、1~2週間後に血尿やタンパク尿(オシッコが泡立つ)といった症状が現れたら、急性糸球体腎炎を発症しているサインとなります。

そのため、溶連菌感染症の後には尿検査を受け、急性糸球体腎炎が発症していないかどうか確認してもらう必要があります。

まとめ

・溶連菌感染症は冬と春~初夏にかけて多い

・溶連菌感染症のときは発熱や喉の痛みがある

・原因は溶連菌。抗生物質を飲んで治療する。

・発症したら、医療機関受診日当日と翌日は学校や仕事は休む

・合併症を引き起こすこともあるので、尿検査を受ける